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  治療方針・内容

  食事療法
糖尿病になったら、厳しい食事制限をしなければいけないと考える患者さんが多いと思います。ところが、糖尿病になったからといって、食べられないものは 何もありません。「食事療法」といっても特別なメニューがあるわけではなく、食べ物の栄養バランスと総摂取エネルギーを考えることが大切になります。
この食事療法の考えは、糖尿病患者さんだから守らないといけないものではなく、本来健康なひとでも考えないといけないことなのです。
食事療法で気をつけないといけないことは?
栄養バランスと総摂取エネルギーを考えた食事とは、具体的にはどのようにすればいいのでしょうか?
炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素をバランス良くとり、ビタミンやミネラルなども欠かさずにとることが、糖尿病では大切な“治療”になります。

具体的な方法は、あなたが1日に必要なエネルギー量をかかりつけ医に決めてもらいます。そして、実際に食品を選ぶ目安としては「糖尿病食事療法のための食品交換表」(日本糖尿病学会)という表を利用されています。
食品交換表では、ふだん食べているさまざまな食品が「80kcalの分量=1単位」として、栄養素別(5グループ+調味料)に紹介されています。
主治医の先生や担当栄養士から指導された1日の総摂取エネルギー量が1600kcalの場合、1日20単位の食品と交換できますが、栄養素がかたよらないように表から選ぶことが大切です。
糖尿病
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例) ご飯1/2杯、りんご(中程度)、鯛の切り身
一切れ(80g) などは全て1単位になります。
経口薬やインスリンなどを使用している場合は食事の量や食べるタイミングを間違えると低血糖の危険性が増えるときがあるので、注意していきましょう。

幾つになっても自分の歯で食事を楽しんでいきたいですね。血糖が上がらないように気をつけながらメリハリのある充実した食事をできるように食事療法を行っていきましょう。
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  運動療法
運動療法は、食事療法と並ぶ糖尿病治療の基本的な2本柱です。
運動療法をすることによって運動不足による体力低下を改善させることができ、心肺機能の維持。エネルギーを消費しることで肥満のを解消 ・抑制ができます。。さらに運動を毎日続けていると筋肉の量が増え基礎代謝量が上昇することで、低下しているインスリンの働きも改善します(インスリン抵抗性の改善)。
さらに食後1時間頃に運動をすると、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促されて食後血糖値が下がるという効果もあります。
しかし運動したからといって、食事療法を忘れてはいけません。
  薬物療法(内服薬)
糖尿病治療に使用する飲み薬は大きくわけて
❶ 血糖を下げるインスリンを出させる薬。
❷ インスリンの効果が低い人(インスリン抵抗性)を改善する薬。
❸ 腸からの糖の吸収を抑える薬 
❹ 尿から糖の再吸収を押えることで尿から糖を捨てさせる薬
❺ 2つの系統の薬が合体した合剤などに分かれます。
必要に応じて私たち医師は患者さま個々に最も適した薬を選び使用していきます。
  薬物療法(注射薬:インスリン・GLP1関連薬)
糖尿病治療に使用する注射薬は大きくわけて血糖を直接下げるインスリンの注射とインスリンを出させるホルモンであるGLP-1というホルモンと同じ作用の化合物を打つGLP-1アナログ製剤の2種類があります。
皆様の身体からインスリンが全くでない場合(1型糖尿病など)はインスリン依存型糖尿病となりインスリン治療を継続していく必要がありますがインスリンがある程度自分の身体から出ている場合は他の薬や食事運動療法の努力によりインスリン注射を中止できる方もおられます。